十矢「そのままで聞いてほしい。生徒諸君──」

その声に、ざわめいていた生徒たちが しんと静まりかえる。

目が七瀬くんに引きつけられる。
彼には注目せずにはいられない迫力があった。

十矢「学園で初めての転入生を迎えるにあたって、 改めて君たちに問いかけたい。 学園の階級制度を本当に疑問に思わないのか？」

十矢「ただ、女王が勝手に決めた基準から 外れていると言うだけで──。 そんなのおかしいじゃないか！」

七瀬くんが瞳を鋭く光らせて、生徒たちを見渡した。

十矢「おまえら、本当にこれでいいのか？ 学園や女王の都合で管理されて、バカにされて……。 それでいいのかよ！」